インプラント治療コラム COLUMN

インプラント治療に欠かせない「細菌感染対策」



歯ぐきの切開やインプラント体(フィクスチャー)の顎の骨への埋め入れなど、インプラント治療では外科的な手術を行います。


外科手術を行うため、インプラント治療には徹底した細菌感染対策が欠かせません。細菌感染対策を徹底することで、インプラント治療の安全性・安定性を高められます。


今回は、インプラント治療に欠かせない「細菌感染対策」がどのように行われるのかについて、ご説明いたします。


■インプラント治療の細菌感染対策


インプラント治療では、以下のような衛生機器・衛生設備により、細菌感染対策を行います。


①高性能洗浄器で器具を洗浄・消毒・除染


インプラント治療では外科手術の際、使用する器具に唾液や血液などの体液が付着します。体液を洗浄するためには、高い洗浄・消毒・除染能力を持つ高性能洗浄器による器具の洗浄が必要です。


高性能洗浄器により、インプラント手術で用いた器具を洗浄・消毒・除染することで、次のステップである滅菌の効果をより高められます。


②高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)で器具を滅菌


高性能洗浄器では、インプラント手術で用いた器具を洗浄・消毒・除染できます。ただし、除染して終わり、では細菌感染対策は十分とは言えません。


インプラント手術の安全性を高めるためには、除染に加え、高温・高圧で器具の滅菌を行う必要があります。


インプラント治療の細菌感染対策においては、高性能洗浄器で器具を洗浄・消毒・除染した後に、高圧の蒸気を出す高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を用い、器具を滅菌します。


{最高基準の滅菌レベルを表す「クラスB」とは}


オートクレーブには滅菌レベルの基準(ヨーロッパ基準)があります。最高基準は「クラスB」です(上から、クラスB、S、Nの順に滅菌能力に違いがある)。


最高基準であるクラスBの高圧蒸気滅菌器を用いることで、より徹底的に器具の内部を滅菌でき、インプラント手術の安全性を高められます。


<滅菌後のパック封入も重要>


高圧蒸気滅菌器で器具を滅菌した後は、器具のパック封入が欠かせません。


器具をパック封入して手術の直前に開封することで、細菌感染のリスクを低減できます。


③治療・手術で用いる水を洗浄


インプラント手術の際には、唾液や血液を洗い流すために多くの水を使用します。


歯ぐきの創口や粘膜への細菌感染を防ぐには、インプラント治療・手術に用いる水にも細菌感染対策が必要です。日本の上水道は厳密に管理され消毒されていますが、細菌感染防止の観点から考えた場合、水道水をそのまま使用するのはよくありません。


水道水への細菌感染対策を行う際は、まずは、院内の給水管を専用のシステムに変えることが重要です。院内の給水管を専用のシステムに変え、給水路から水を洗浄することで、より、細菌感染対策を徹底でき、インプラント手術の安全性を高められます。


④口腔外バキュームを用い、手術時に生じる粉塵・飛沫を吸い込む


インプラント手術の際には、目に見えない細かな粉塵や唾液、洗浄水などの飛沫が生じます。


粉塵・飛沫を吸い込まないで放置すると、細菌感染が起きやすくなります。歯科ユニットには口腔外バキュームを設置し、手術時に生じる粉塵・飛沫を瞬時に吸い込むことが重要です。


⑤使い捨て製品の使用


手袋・エプロン・紙コップなどを使い回してしまうと、複数の患者様を通して細菌感染が起きるおそれがあります。


使い捨て可能なアイテムはできるかぎり使い捨て製品(ディスポーザブルアイテム)を用いることで、細菌感染の防止につながります。


■院内のウイルス感染対策


患者様に安心してご来院いただき、安全性を高めたインプラント治療をお受けいただくためには、手術時の細菌感染対策に加え、ウイルスが原因の感染症(新型コロナ、インフルエンザ、風邪など)の対策もしっかり行うことが大切です。


◎高性能空気清浄機・洗浄機で院内の空気を清浄・洗浄

インプラント手術を行うオペ室をはじめとして、院内全体を高性能空気清浄機・洗浄機で清浄・洗浄することで、ウイルスが原因の感染症を防ぎやすくなります。


◎専用のオペ室を設置

インプラント手術を行う際に、むし歯治療などほかの歯科治療を行うエリアとオペ室を兼用してしまうと、複数の患者様を通して細菌・ウイルス感染が起きるおそれがあります。


ほかの歯科治療を行うエリアとオペ室は兼用せず、インプラント手術専用のオペ室を設置することで、複数の患者様を通して起こり得る細菌・ウイルス感染のリスクを低減できます。


【インプラント治療の安全性・正確性を高めるための取り組みを行っています】


神奈川県小田原市の白山歯科クリニックでは、患者様に安心してインプラント治療を受けていただくために、以下の取り組みを行っています。


<手術の安全性・正確性を高めるための取り組み>


・CTによる精密診断

・インプラントシミュレーションシステムによる治療前の綿密な埋入&設計シミュレーション

(GALAXISインプラントシミュレーションシステム:シロナ社の歯科用CTシロナXG3D&オステム社のワンガイドシステムとセレックシステムの連携)

・サージカルガイドの使用

・骨造成手術

・光学スキャナーによる型取り

・世界シェアトップクラスのメーカーのインプラントパーツを使用

(ストローマン、ノーベルバイオケア、オステム)


<細菌感染対策の徹底>


・器具除染用洗浄器「Miele(ミーレ)」

・高圧蒸気滅菌器「Sirona DACプロフェッショナル」

・滅菌パック保存(器具を滅菌処理した後、パックに封入)

・タービン・エンジン専用滅菌器「Sirona DACユニバーサル」


上記の衛生機器を用いた器具の洗浄・滅菌


・ディスポーザブルアイテム(使い捨て器具)の使用

・衛生性・洗浄性が高い「EOM AQUA歯科用ユニット」を設置

・インプラント治療専用の手術室を完備

・エアロクリーン(医療用空気清浄機)による院内の清浄


当院の特徴としては、GALAXISインプラントシミュレーションシステム(シロナ社の歯科用CTシロナXG3D+オステム社のワンガイドシステムの連携)が挙げられます。


上記のシステムを駆使し、歯科用CTで得られた患者様のデータを基にサージカルガイドを作製・使用することでフィクスチャーの埋め入れ精度を高めています。


また、当院では歯科用CTとセレックシステムを連携して人工歯の位置や噛み合わせの高さを精密に算出することにより、違和感が少なくしっかり噛める&より自然の歯に近い印象のインプラントを作製・ご提供しています。


-インプラントの無料相談を実施しています-


白山歯科クリニックでは、30年以上のインプラントの治療実績がある日本口腔インプラント学会所属の院長が手術を担当します。これまでに行ってきた数多くの治療の経験に基づき、骨造成や難症例にも対応可能です。


歯を失い食べ物をしっかり噛めない方、インプラントのクリニック選びでお困りの方は当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。


カウンセリングのご予約はお電話/WEBにて承っております。

白山歯科クリニック
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