インプラント治療コラム COLUMN

きちんと理解!インプラント治療のメリット・デメリット


人工歯根による高い安定性、残っている歯を傷つけないなど、インプラントには多くのメリットがあります。メリットがある反面、外科的な手術による細菌感染やフィクスチャーが脱落するリスクなどのデメリットも。


今回は「インプラント治療のメリット・デメリット」についてご説明します。


■インプラント治療のメリット


メリット①「人工歯根による高い安定性」

インプラントは顎の骨にフィクスチャーを埋め入れ、人工歯根を作ります。埋め入れたフィクスチャーはオッセオインテグレーションという現象によって顎の骨と生体的に結合するため、非常に安定性が高いです。治療後は硬い物もしっかり噛めます。


メリット②「残っている歯を傷つけない」

インプラントは失った歯の箇所にのみ、治療を行います。ブリッジや入れ歯のように残っている歯を傷つけません。歯を補う場合はインプラントにすることで残っている天然歯の寿命を延ばす可能性を高められます。


メリット③「違和感がほぼない」

インプラントは固定式のため、違和感がほぼありません。治療後はご自身の歯に近い感覚で人工歯をお使いいただけます。


メリット④「自然な見た目に近づけられる」

インプラントの人工歯(上部構造)は透明度が高いセラミック製です。光を透すため、天然のエナメル質の歯に近い自然な見た目に近づけられます。


メリット⑤「発音しやすい」

インプラントは固定式のため、発音しやすいです。入れ歯のようにずれることがなく、治療後はいつもどおりの会話を楽しめます。


メリット⑥「お手入れがカンタン」

インプラントは固定式のため、毎日の基本的なお手入れはいつもどおりの歯みがき+歯間清掃でOK(※)。入れ歯のように取り外して清掃する必要がありません。


(※)毎日のセルフケアに加え、定期的に歯科医院で

メンテナンスを受ける必要があります。


メリット⑦「耐用年数が長い」


インプラントの平均耐用年数は10~15年という研究結果があります(※)。


平均耐用年数が7~8年程度のブリッジ、4~5年程度の入れ歯と比べ、インプラントは寿命が長いです。


なお、上記は平均の耐用年数です。「10~15年しかインプラントが持たない」という意味ではありません。毎日のセルフケアをしっかり行い、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることで上記の年数以上、インプラントを保ち続けることも十分可能です。


(※)厚生労働省「歯科インプラント治療の問題点と課題等」(2014)より引用。


■インプラントのデメリット


デメリット①「保険が利かない」

顎変形症や先天性の顎の欠損などの国が定める疾患を除き、インプラントは保険が利きません(自由診療)。治療費は全額自己負担となり、費用が大きくなります。


デメリット②「外科手術が必要」

歯ぐきの切開やフィクスチャーの埋め入れなど、インプラント治療では外科的な手術を行います。


デメリット③「手術にともない、細菌感染のリスクがある」

外科手術にともない、インプラント治療には細菌感染のリスクが存在します。


細菌感染を防ぎ、インプラント治療の安全性を高めるには、高性能洗浄器や高圧蒸気滅菌器(Bクラス(最高水準))などの衛生機器による徹底した衛生管理が欠かせません。


デメリット④「手術時に神経や大きな血管を傷つけてしまうリスクがある」

 

外科的な処置にともない、インプラント手術時には神経や動脈などの大きな血管を傷つけてしまうリスクが存在します。


手術時に神経や大きな血管を傷つけてしまう事故を避けるためには治療前に精密検査を行い、患者様によって異なる歯並び、顎の形、神経や血管の走り方を詳細に把握しておくことが重要です。


歯科用CTなど、患部を立体的に撮影できる精密機器を用いて治療前に入念なシミュレーションを行うことで手術の安全性・正確性を高められ、手術時に事故が起きるリスクを低減できます。また、患者様のデータを基に作製したインプラントガイドを用いて手術を行うことでフィクスチャーの埋め入れ精度を高められ、治療を成功に導きやすくなります。


デメリット⑤「脱落のリスクがある」

以下のような原因により、インプラント治療には顎の骨に埋め入れたフィクスチャーが脱落するリスクが存在します。


<フィクスチャーの脱落をひき起こす可能性がある原因>


適切ではない手術を行った


・フィクスチャーの埋め入れ位置が間違っている

・顎の骨量が不足した状態でインプラント手術をしてしまった


フィクスチャーが顎の骨と結合して安定する前に患部に不必要な刺激を与えた


・手術直後に強い力で口ゆすぎやうがいをしてしまった

・手術後、フィクスチャーが安定する前に患部の仮歯で硬い物や弾力のある物を噛んでしまった


感染対策の不足、および、手術後のケアの不足


・歯科医院の感染対策不足による手術中・手術後の細菌感染(感染症の発症で骨結合が阻害される)

・手術直後、処方された抗生物質を飲み切らなかったことによる感染症の発症

・治療後のセルフケア不足、および、歯科医院の定期メンテナンスを受けなかったことによるインプラント周囲炎の発症(インプラント周囲炎の進行で歯槽骨が溶け、フィクスチャーが抜け落ちる)


【インプラント治療で後悔しないようにするため、事前にメリット・デメリットをきちんと理解しておきましょう】

 

神奈川県小田原市の白山歯科クリニックでは患者様に安心してインプラント治療を受けていただくため、以下の取り組みを行っています。


<手術の安全性・正確性を高めるための取り組み>


・CTによる精密診断

・インプラントシミュレーションシステムによる治療前の綿密なシミュレーション

・サージカルガイドの使用

・骨造成手術

・光学スキャナーによる型取り

・世界シェアトップクラスのメーカーのインプラントパーツを使用

(ストローマン、ノーベルバイオケア、オステム)


<細菌感染対策の徹底>


・器具除染用洗浄器「Miele(ミーレ)」

・高圧蒸気滅菌器「Sirona DACプロフェッショナル」(クラスB

・タービン・エンジン専用滅菌器「Sirona DACユニバーサル」

 

上記の衛生機器を用いた器具の洗浄・滅菌

 

・ディスポーザブルアイテム(使い捨て器具)の使用

・衛生性・洗浄性が高い「EOM AQUA歯科用ユニット」を設置

・インプラント治療専用の手術室を完備

・エアロクリーン(医療用空気清浄機)による院内の清浄

 

インプラント治療を受ける際は、事前に患者様ご自身がメリット・デメリットをきちんと理解しておくことが大切です。メリット・デメリットを理解することで「思っていたのと違った」「インプラント治療なんて受けなければ良かった」と後悔する可能性を低減でき、ご納得して治療を受けられるようになります。


インプラント治療や歯のことでお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。カウンセリングのご予約はWEB・お電話にてうけたまわっております。

白山歯科クリニック
歯科医師
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