歯の話5 百戦錬磨の幕末の志士もむし歯には勝てず… Information
みなさんこんにちは!小田原の歯医者さん白山歯科クリニックの田賀です!
今日は「歴史の人物と虫歯」の話をさせて頂きます。
NHKの大河ドラマにもなった「新撰組」。
詳しくは知らなくても、新撰組を率いる近藤勇と、隊士の土方歳三、沖田総司の名前は聞いたことがあるかと思います。
その近藤勇と、新撰組の前身である「浪士組」のころから共に戦ってきた仲間に「永倉新八」という人物がいます。
永倉新八は、鳥羽伏見の戦いでは「決死隊」の一員として、刀ひとつで敵軍の中に突撃し、江戸に戻った後も関東各地で戦い続けました。
彼は、腕に覚えのある新撰組隊士のなかでも、「一に永倉、二に沖田、三に斎藤の順」と言われるほどの剣の腕前でした。
いつ死んでもおかしくない幕末を生き抜き、明治維新後も、永倉は小樽で刑務所の看守に剣の稽古をつけるなど、意気盛んでした。
また、日清戦争の折には、なんと50歳を越えているにもかかわらず、抜刀隊として戦争に参加しようとしたそうです。
そんな百選練磨の彼の最期はとても意外でした。実は、「むし歯」で死んでしまったんです。
むし歯菌が骨膜炎を引き起こし、それが全身に回ってしまったことが原因。幾多の戦火をくぐり抜けてきた歴戦の勇士が、
「むし歯」でその命を落としてしまったのです。
「まさかむし歯で!?」なんて思うかもしれませんが、治療技術も未熟で抗生物質などもない時代のことです。
もちろん、現代なら永倉新八も死ぬことはなかったでしょう。
とはいえ、皆さんも油断は禁物。実は、最近の研究では、
歯周病が「心臓病」や「糖尿病」など、皆さんの命にもかかわる「全身疾患」に影響を及ぼすことが分かってきています。
「たかが口の病気」と思うのはとても危険。しっかり定期健診を受けて、さまざまなリスクを常に最小限にしておきましょう!