歯の話 72 要注意!!『片側噛みの恐怖』 Information
皆さんは、鏡で自分の顔を見て「左右の目の高さがあってない」「口が片方だけ上がっている」「片方のほうれい線だけが濃い」なんて感じたことはありませんか?
実はこれ、「片側噛み」が原因かもしれません。片側噛みとは、食事の際に左右どちらかでばかり噛んでしまうことで、原因はさまざま。
一時的に歯が痛くて避けていたら習慣になってしまった、噛み合わせが悪い、もともとの「噛み癖」…など。
一時的なら問題ありませんが、ずっと続けているといろいろな弊害が生まれてきます。
顔がゆがむ?!
片側噛みによる弊害の原因は、顔の左右の筋肉に差が出てくること。
片側噛みをする側の筋肉だけが緊張してピンとはり、逆に反対側の筋肉は緩みます。
すると冒頭に挙げたような目の高さ、口の向き、ほうれい線の濃さなどの見た目に現れてきます。
さらに全身にも!
片方だけ緊張した筋肉の影響は、頭を支えている首にも現れ、首から肩、腰、下半身と、いたるところに
コリや痛みという形で広がります。また、一方のあごの関節に負担が集中しますので、
あごが痛んだり、口が大きく開けられなくなる「顎関節症(がくかんせつしょう)」の原因にもなります。
片側噛みの原因が歯の痛みなら、まずは治療が先決。その上で、毎回の食事での両方噛みを意識していきましょう。
あごを大きく開けながら食べると、舌が勝手に左右に動き、自然とバランスよく噛むことができます。
また、1日3回ほど、噛み癖のない方でガム(キシリトール入りなどむし歯にならないもの)を5分から10分ぐらいかけて噛むのもおすすめ。
早ければ数週間で効果が現れます。ぜひ実践してみてください! ただし、噛み締めのある方は注意が必要です。